【300人検証】iPhoneじゃない女性は本当に変わっているのか?Androidを使い続ける意外な理由

Android女子は変人なのか?

「マッチングアプリで出会った女性が、なんか話が合わないなと思ったらやっぱりiPhoneじゃなかった」

「Androidが女性の鞄から出てきたから逃げた」

どこからどう見ても偏見そのものだが、インターネット上にはiPhoneではなくAndroidスマホを使用する女性に対して、上記のような噂がある。

あくまで噂なので気にしなくともなんの問題もないが、事実としてAndroidを使用する女性は特に若年層でかなりレアである。

というのもMMD総研の2024年のリサーチによれば、10代、20代女性のiPhone使用率は8割を超えており、Android女子はたったの2割しかいないほど偏っている。

MMD総研「スマートフォン端末OS調査」(2024)

これは奇しくも、なにかと性格面でネタにされることが多い血液型の「B型」の割合とちょうど同じだ。

この2割という割合は、マニアックすぎず、多すぎず、ネタにするにはちょうどいいのかもしれないが、実際のところiPhoneじゃない女性というのは変わっているのだろうか?

そこで実際のiPhoneじゃない女性、つまりAndroid女子300人に自身の変人度を聞くアンケート調査をおこなった。

結論からいえば、結果は次のようになった。

▼本調査の結論
・Android女子が変わっているかどうかは「人による」
・Androidを利用し続けている理由は、あくまで現実的な理由
・Android女子からは国産メーカーが人気
・Androidへの満足度は高く、リピート意向も強い
・iPhoneユーザーによるマウントは無視できる

本稿を最後まで読めば、特に若年層でレアなAndroid女子の知られざる素顔が垣間見えるはずである。

目次

iPhoneじゃない女性の4割が「自分は変わっている」と自己評価

まずはAndroidスマホを使用している女性300人に、直球で「自分は変わっていると思うか?」を聞いてみた。

結果、40.3%の女性が多かれ少なかれ「自分は変わっている」と回答した。

Android女子に聞く自分のことを変わっていると思うか?回答図
Androidスマホを使用している全国の女性300人による回答を単純集計。インターネットアンケート。調査日2024年11月18~19日。

一方で「あまりそう思わない」と回答した女性が43.6%と最多となり、「自分は変わっていると思わない」女性が約6割を占めた。

ただこれには、「自分のことを変わっていると思う人は、第三者の目から見て本当に変わっているのか?」という問題があり、ガチの変人は自分のことを変人とは思っていない可能性も十分考えられる。

またiPhoneを使用する女性との比較で見ないと、この変わっていると自己評価している割合の多い・少ないはなんともいえないところもある。

そのためほかの観点からも、Androidを使用する女性の変人度を見てみることにしよう。

Android女子の友だちの数はあまり多くない

インターネット上の噂で「Android女子は話が合わない」ということが本当によくあることなら、必然的に友人関係も狭くなるはずである。

そこでAndroid女子に、自身の交友関係の状況を聞いてみた結果が下図だ。

友人数が「やや少ない」(41.3%)、「かなり少ない」(40.7%)と回答した割合を合わせると、なんと8割のAndroid女性が、友人は少なめであると回答している。

Android女子に聞く自身の友だちの多さ回答図
Androidスマホを使用している全国の女性300人による回答を単純集計。インターネットアンケート。調査日2024年11月18~19日。

もちろんこれもiPhone女子との対比で見ないと正確にはわからないところではあるが、それでもAndroid女子の40.7%が、友人は「かなり少ない」と回答しているのは目を見張るものがある。

Android女子のまわりの同調圧力に屈しない「わが道を行く」スタイルが、垣間見えるような結果となった。

Android女子がほかのAndroid女子を見ても「変わっている」とは思わない

先ほどもみたように、自己評価では4割のAndroid女子が、多かれ少なかれ「自分は変わっている」という評価になった。

ではAndroid女子が、自分ではないほかのAndroid女子を見る視線はどうなのだろうか?

Android女子から見てほかのAndroid女子は変わっていると思うか?回答図
Androidスマホを使用している全国の女性300人による回答を単純集計。インターネットアンケート。調査日2024年11月18~19日。

ほかのAndroidを使用する女性は変わっていると「あまり思わない」(24.0%)、「まったく思わない」(71.3%)の合わせて95.3%が否定的な見方をした。

つまりAndroid女子の目線に立てば、ほかのAndroid女子に対して特に奇異に感じるところはないということになる。

これら3つの調査結果を総合的に勘案すると、Android女子は変わり者が多いという噂は、一部当てはまる面もあるし、まったく当てはまらない面もあるということになる。

平凡な結論にはなってしまうが、Android女子が一様に変人であると断定できる材料は見当たらず、「あくまで人それぞれ」としか言いようがない結果となった。

iPhoneじゃない女性がAndroidを使う理由

ところで、なぜAndroid女子は10代、20代で圧倒的なシェアを誇るiPhoneをあえて外して、Androidスマホを使っているのだろうか?

もしこの理由に「わたしほかの女とはちょっと違うんです」アピールが多数含まれているのであれば、Android女子変人説を裏付ける証拠になりえるが、実際の理由はかなり現実的なものだった。

Android女子がAndroidを使っている理由回答図
Androidスマホを使用している全国の女性300人による自由記入回答を分類して集計。インターネットアンケート。調査日2024年11月18~19日。

まずもっとも多かった理由が「機種代が安い」(35.3%)という理由で、それに「使い慣れているから」(27.0%)といういずれも現実的な理由が半数を占めた。

一方で「ほかの人とカブリたくない」という、いかにもな理由を挙げた女性は、わずか1.3%しか存在せず、やはりAndroid女子変人多い説の決定打にはなりえない結果となった。

以下、Android女子が挙げたAndroidを選択する主な理由を掘り下げて見てみる。

機種代が安い(35.3%)

まずAndroidを使う理由としてもっとも多かった「機種代が安いから」という理由だが、具体的にはこのような声だった。

「Androidの方が安く、必要な機能は十分そろってるから」(21歳女性)

「iPhoneはとにかく値段が高い。その割にはAndroidより飛び抜けて性能がいいかと言われると、そうでもない。更にiCloudなどでランニングコストが増えて、全体的なコストが上がる」(34歳女性)

基本的にiPhoneはハイエンド(高性能)なモデル「しか」ない

そのため、本体価格も2024年現在では最新機種なら12万円~という価格設定になっている。

一方で、Androidにはローエンドからミドル、ハイエンドなモデルまで多様に用意されているため、最新機種でも2~20万円ほどの価格の幅がある。

ハッキリ言って、スマホでSNS、写真や動画、音楽視聴、インターネット検索くらいしかしないという人に、ハイエンドモデルは必要ない。

もっと言えばハイエンドモデルが必要なのは、多くの人にとってグラフィック処理を早く行う必要がある対人3Dゲームをプレイしたり、スマホで少し手の込んだ動画・イラスト編集を行うときぐらいのものだ。

月々の通信費にお金をかけたくないという人は、スマホの利用状況を工夫するより、機種代を落としたほうが圧倒的に節約になる。

Android女子が挙げる「機種代が安い」という理由は、自分のスマホの利用状況に合った性能の機種を持つという観点で見れば、かなり理に適っている

これまでもAndroidだったから(27.0%)

次に多かった理由は、「これまでもAndroidを使っていて慣れているから」という理由で、27.0%を占めた。

「一番最初に購入したのがAndroidだったので、慣れていることや不便を感じないので、機種変もずっとAndroidにしています」(54歳女性)

「今までずっとAndroidだったのでわざわざiPhoneに変える利点がなかったからです」(39歳女性)

確かにiPhoneとAndroid間の機種交換となると、データの引継ぎなどで不安要素があり、うかつに乗り換えられないという事情がある。

また、この理由は特に40代以上の女性から挙がることが多かった理由であるところを見ると、彼女たちの多くはdocomoユーザーであることが推測できる。

というのもスマホが爆発的に普及し始めた2010年前後、docomoはiPhoneを販売しないという方針をとっていた。

そのため当時のdocomoユーザーは、2013年のiPhone5sの販売開始までAndroidを使うしかない状況にあった。

その時使い始めたAndroidから、いまに至るまでずっとAndroidを使っているという背景もありそうだ。

使いやすさ(12.0%)、自由度・カスタマイズ性の高さ(9.7%)

Android女子がAndroidを使用する主な理由の3つ目である、「使いやすさ」(12.0%)と「カスタマイズ性の高さ」(9.7%)も見ておこう。

具体的には、このような声だった。

「Androidはデータがそのままの名前で保存できて、イヤホンジャックとSDカードスロットがあり、充電ケーブルも統一されています。Androidの好きなところはカスタマイズできるところと戻るボタンがある所です」(30歳女性)

「自由度が高く、他の機器との連携がしやすいから。また、Android搭載機能が数年後にiPhoneへ搭載されることが多々あるから」(36歳女性)

「いろいろなメーカー、機種が選べて楽しいため」(36歳女性)

ガジェット大好き感が丸出しな声も見られるが、念のために確認しておくと今回の回答者は全員女性だ。

確かにiPhoneユーザーである筆者がシンプルに羨ましく感じるのは、「SDカード」が使える点だ。

というのもスマホのストレージを食うものの代表格といえば、やはり画像と動画だ。

もちろんiPhoneであっても、iCloudに課金せずとも無料の画像保存サービスを駆使すれば、容量不足をしのぐことはできる。

だがSDカードはTB(テラバイト)の容量を持つものでも5,000円前後で買えるが、iPhone本体の容量を大きくすると数万円単位の負担増になってしまう。

そのためやはり手軽にスマホの容量を拡張できるSDカードに利便性を感じてしまう。

また機種交換にしてもそうで、ここ数年のiPhoneの新機種は、それ以前の機種と決定的な違いはなく、マイナーチェンジに近い印象を受ける。

だがAndroidの場合は、「今回はAQUOS、次は折り畳み式のGoogle Pixel」など、機種交換時にガラケー時代のあのワクワク感が味わえる

――このようにAndroid女子には、Androidを使用する現実的な理由が大半を占めた。

iPhoneじゃない女性のスマホ事情調査

さてここまで見てくると、AndroidにはiPhoneとはまた違った魅力が数多くあることに気づいた読者も少なくないだろう。

少なくともYoutubeなどでネタにされているような「iPhoneの劣化版がandroid」というイメージは間違っており、ハイエンドモデルしかないiPhoneと、廉価なローエンドモデルのAndroidとを比較したら「そりゃそう見えるよね」というだけのことでしかない。

そこでこの章では、もう少しAndroid女子のスマホ事情を詳しく見ることにしたい。

使っている機種は「AQUOS」と「Xperia」が人気

まずはAndroid女子たちから、人気がある機種を見ていくことにしよう。

Android女子が使っている機種回答図
Androidスマホを使用している全国の女性300人による回答を単純集計。インターネットアンケート。調査日2024年11月18~19日。

シャープ社製の「AQUOS」(26.0%)と、ソニー社製の「Xperia」(24.7%)と、国産メーカーの機種がトップに並ぶ結果となった。

いずれの機種も、テレビを製造しているメーカーであるため、液晶ディスプレイの美しさや、カメラ性能のよさを売りにしている。

画素数が写真の美しさのすべてではないものの、実際にXperiaの最新機種とiPhone16は同じ4800万画素であり、標準レンズだけでなく広角レンズがついているのも同じだ。

また割合は10.7%であるが、Google Pixelにいたっては5000万画素のカメラ性能をもっており、iPhone16のカメラ性能を越えている機種まである

またなんと言っても「AQUOS」や「Xperia」は国産メーカーであることもあって、わざわざAppleストアにもっていかなくても、近くの携帯ショップや家電量販店に持って行けば修理対応してもらえる。

「iPhoneは壊れた時にアップルストアまで行かないといけない(片道40分)のに、やっと着いたら事前予約が必要で今からだと4時間待ちとか言われる。事前予約するためのスマホが壊れたのに・・・と絶望した」(30歳女性)

郊外ではありがちな、このような面倒くささも避けやすい。

次の機種変更でもAndroidにしたい女性が9割

次に、Android女子に「次の機種変更でもAndroidを使いたいと思うか?」を聞いたところ、全体では9割の女子がAndroidをリピートすると回答した。

ただし、iPhoneを使用したことがある女性とAndroidしか使ったことがない女性とでは、差異が見られたので、わけてグラフ化したのが下図だ。

次の機種変更の予定の回答図
Androidスマホを使用している全国の女性300人による回答をiPhoneの使用歴別にクロス集計。インターネットアンケート。調査日2024年11月18~19日。

まずiPhoneの使用歴がない女性は95.5%もの女性がandroidリピートを表明しており、androidに不満を感じている割合がかなり少ないことがわかる。

一方で、iPhone使用歴がある女性は、iPhoneと回答する割合が24.1%と増加したが、それでも75.9%の圧倒的多数派はandroidをリピートする意向だ。

いずれにしてもAndroid女子たちのAndroidに対する満足度は非常に高いといえ、今後もこの状況は維持されていくと推測できる。

iPhoneユーザーによるiPhoneマウントを感じている女子は26.3%

さて最後に国内のiPhone勢による「iPhoneマウント」の実態に触れておく。

そもそも今回のテーマである「iPhoneじゃない女は変人が多い」という偏見も、多数派によるiPhoneマウントの一種といえるが、海外ではこれがもっと盛んに行われている。

そうした「iPhoneマウントを感じたことがあるか?」をAndroid女子に聞いた結果が下図だ。

iPhoneユーザーによるマウンティングを感じたことはあるか?への回答図
Androidスマホを使用している全国の女性300人による回答を単純集計。インターネットアンケート。調査日2024年11月18~19日。

「かなりある」(4.3%)と「ややある」(22.0%)の合わせて26.3%がiPhoneユーザーによるマウンティングを少なからず感じたことがある。

ただし一方で、iPhoneマウントを感じたことが「あまりない」(31.3%)と「まったくない」(42.3%)の合わせて73.6%が気にしている様子はなかった

20代30代女子ではわずか2割しかいないもの珍しさはあっても、少なくとも2024年時点でのiPhoneマウントはあくまでインターネット上の誇張されたネタでしかないようだ。

Androidに負い目を感じている女性はわずか9%

また上のiPhoneマウントを感じている女性の割合の少なさを示す別のデータとして、こんな結果も得られた。

Android女子に「Androidを持っていることで恥ずかしさや素材感を感じたことはあるか?」を問うたところ、90%以上の回答者が「あまりない」または「まったくない」と回答した。

Androidを使っていることで恥ずかしさや疎外感を感じるか?への回答図
Androidスマホを使用している全国の女性300人による回答を単純集計。インターネットアンケート。調査日2024年11月18~19日。

Androidのリピート意向の高さからいっても納得の結果だが、Android女子たちはAndroidに高い満足感を得ているし、また自身が使いたいと思って使っている回答者が多かった。

確かに20代、30代女性の間で、androidユーザーは少数派かもしれないが、これまで見てきたようにAndroidにはiPhoneとはまた違う魅力がある。

Android端末に負い目を感じばならない理由は見当たらないので、今後も自信をもってAndroid機種を使い続けて問題ないことがわかる。

またもし本稿を読んでAndroidの魅力を感じてしまったiPhoneは、次の機種変更ではAndroidも選択肢に入れてみることをおすすめしたい。

まとめ

以上が、今回iPhoneじゃない女性に関して調査してきたレポートだ。

おさらいがてら本稿の結論をまとめると、このようになる。

▼本調査の結論
・Android女子が変わっているかどうかは「人による」
・Androidを利用し続けている理由は、あくまで現実的な理由
・Android女子からは国産メーカーが人気
・Androidへの満足度は高く、リピート意向も強い
・iPhoneユーザーによるマウントは無視できる

Android女子が変わり者かどうかに明確な答えは出なかったが、Androidを使っている理由などはかなり現実主義的な傾向が見られた。

もしかするとAndroid女子は、大量の情報を整理し、自分の頭で考えることに長けた女子が多いのかもしれない。

アンケート実施方法

▼アンケート方法・アンケート方法 インターネット上でアンケートを実施
・回答者数 Androidスマホを使用している全国の女性300人
・調査日 2024年11月18~19日
・設問は単一選択式、複数選択式、および記述式
・調査主体 【300人のホンネ】編集部

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